精神疾患で数か月以上の長期休業をしていた従業員が復職を希望した場合、
「復職できるかどうか」は何を基準に判断すべきなのでしょうか。
この点については、主治医の診断書だけで判断できると思われがちですが、
実務上はもう少し整理して考える必要があります。
復職の基準は「元の就労条件で働けるか」
復職の可否を考える際の基本は、
もともとの就労条件・就労環境で働けるかどうかです。
たとえば、休職前に
- 週5日
- 1日8時間
- 一定の責任を伴う業務
を行っていた従業員であれば、
原則として、その条件の労働に耐えうる状態かどうかを判断する必要があります。
もちろん、復職初日からいきなり
「1日8時間・元の責任ある仕事をそのまま」
というのは現実的ではありません。
しかし、仕事に徐々に慣らしていく前提で、
おおむね3か月以内に会社が期待する水準まで回復すると見込めるか
という視点は重要です。
短時間だけ働ける、
簡単な作業だけならできる、
日常生活は問題なく送れている、
といった状態は、復職判断としては不十分なことが多いのが実情です。
主治医の診断書だけでは判断が難しい理由
主治医の診断書には、「復職可能」と記載されている場合であっても、
前回の記事でも触れたように、診断書には患者さん本人の希望が強く反映されているケースも少なくありません。
また、診断書から
- 実際の体力
- 集中力の持続
- 勤務を継続できるか
といった点まで読み取るのは難しい場合があります。
そのため、復職の可否は
診断書だけで決めるものではなく、就労を前提とした具体的な状態を確認する必要がある
と考えています。
次の記事では、具体的なチェックポイントや復職スケジュールなどを取り上げます。
